歯周病は知らないうちに歯ぐきの骨がなくなる恐ろしい病気です
![歯周病は慢性疾患](http://oyamanoboru-dentalclinic.com/wp-content/themes/dentrance_rp_new/common/img/perio/ph09.png)
歯周病は、人類史上最も感染者数の多い感染症として
ギネスブックに掲載されている、非常に罹患率の高い病気です。
また、歯が抜ける原因の第一を占めるほど、
リスクの高い病気でもあります。
歯周病が怖い理由
歯周病(歯槽膿漏)とは、歯のハグキに近い部分についた
歯垢(プラーク)の中にいる細菌によって引き起こされる病気です。
歯とハグキの境目についた歯垢から、歯の根元にそって歯周病菌が入り込み、
歯を支えている周りの組織をじわじわと壊していきます。
歯周病(歯槽膿漏)が進行すると、歯茎が退縮したり、
歯がグラグラしたり、痛くて上手く噛めなくなり、最後には歯が抜け落ちてしまいます。
また、ハグキが出血している場合等、
その部分の血管から歯周病原菌が血液中に入り、
右のような全身の病気の原因となることが分かっています。
歯周病の危険信号
![歯周病の危険信号](http://oyamanoboru-dentalclinic.com/wp-content/themes/dentrance_rp_new/common/img/perio/ph12.png)
歯周病は痛みがなくゆっくりと気づかないうちに進行しますが、いくつか危険信号があります。
下記の内容であてはまる方は、歯科の受診をお勧めします。
- 歯ブラシの時に出血する
- 口臭が気になる
- 歯がグラグラする
- 歯が浮いたような感じがする
- 歯と歯の間が開いてきたような感じがする
- ハグキがさがって根が見える
歯科衛生士による専門治療
![歯科衛生士による専門治療](http://oyamanoboru-dentalclinic.com/wp-content/themes/dentrance_rp_new/common/img/perio/ph02.png)
歯周病は、プラーク(細菌の塊)が溜まることで進行を招きます。
プラーク(細菌の塊)は次第に、
歯石やバイオフィルムという集合体を形成し、
いったん出来てしまった歯石やバイオフィルムは歯磨きだけでは除去できません。
この歯石やバイオフィルムを除去するには、
歯科医院の専門器械を使った施術が必要となります。
超音波スケーラー
超音波振動により歯石のみを砕き取り除きます。
手動スケーラー
![手動スケーラー](http://oyamanoboru-dentalclinic.com/wp-content/themes/dentrance_rp_new/common/img/perio/ph06.png)
名前にもあるように、
スケーラーにて手動で丁寧に除去していきます。
超音波スケーラーの効果は抜群ですが、
歯茎の奥や歯並びの複雑な部分では、取りきれない場合があります。
そこで、その部分は、経験を積んだ歯科衛生士の手でじっくりと除去していきます。
PMTC
![PMTC](http://oyamanoboru-dentalclinic.com/wp-content/themes/dentrance_rp_new/common/img/perio/ph11.png)
プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング(Professional Mechanical Tooth Cleaning)の頭文字で、歯科医院で専門的に行う、お口のケアプログラムのことです。
細菌は次第にバイオフィルムという集合体を形成し、
いったん出来てしまったバイオフィルムは歯磨きだけでは除去出来ません。
ふだんの歯磨きでは取りきれない歯の着色・汚れを落とし、
本来の白く輝く色を取り戻します。
出来てしまったバイオフィルムの除去にもつながります。
口臭や虫歯、歯周病予防の効果にもつながります。
ご自宅での歯みがきの重要性
![ご自宅の歯みがきの重要性](http://oyamanoboru-dentalclinic.com/wp-content/themes/dentrance_rp_new/common/img/perio/ph07.png)
歯周病治療が成功するためには、患者さんご自身が自宅でしっかりと歯みがきをすることが重要となります。
歯石除去を行い、完全に取り除くことができたとしても、
ご自宅での歯みがきが不十分だと、再発してしまうからです。
歯周病は歯科医師・歯科衛生士の力量だけでは治せません。
歯科医院で歯石を取ることと、
日々のご自身の歯みがき(プラス歯間ブラシ等の補助的清掃用具の活用)、このどちらが欠けても、お口の環境は改善しないのです。
一緒にがんばりましょう。
歯周内科治療
歯周病治療といえば、昔から歯磨き指導と歯石の除去、
または歯周外科という手術を行う治療法が主でした。
しかし、この基礎的な治療をしても、一生懸命歯磨きしても、歯肉の炎症が取れず、腫れや出血・口臭で悩まれ、歯周病で歯を失う方がおられることも事実です。
ところが、歯周病を薬で治す治療法がみつかったのです。
原因である菌を特定し薬でその菌を退治する治療法です。
歯周内科治療は、一般的な歯周病の治療に内科的治療が加わった歯周病治療です。
位相差顕微鏡による菌の確認
![位相差顕微鏡による菌の確認](http://oyamanoboru-dentalclinic.com/wp-content/themes/dentrance_rp_new/common/img/perio/ph10.png)
口腔内にはさまざまな細菌が存在しています。
歯周内科治療は位相差顕微鏡を用いて原因菌を調べることから始めます。
歯周病は感染症ですから、
原因を突き止めることができれば、より適切な対処ができます。
![カンジダ・アルビカンス](http://oyamanoboru-dentalclinic.com/wp-content/themes/dentrance_rp_new/common/img/perio/ph04.png)
![トレポネーマ(スピロヘータ)](http://oyamanoboru-dentalclinic.com/wp-content/themes/dentrance_rp_new/common/img/perio/ph05.png)
この他にもお口の中にはたくさんの菌が存在し、その種類は400種類を超えると言われています。
薬剤の処方
内服薬
歯周病嫌気性細菌に対して強い抗菌力を発揮する抗生物質を服用します。細菌の蛋白質の合成を阻害することで、その増殖を抑えます(静菌作用)。
薬物自体が備えている食細胞を利用したドラッグ・デリバリー・システム(ファゴサイトデリバリー)により
感染局所に集中して留まり、長期的に強い抗菌力を発揮します。
専用歯みがき剤
真菌(カビ)の除去が目的の天然成分で構成された安全な歯みがき剤です。
アロエやヨモギ、ヒノキ、人参、海藻といった漢方の成分でできており、副作用の心配もありません。
予防治療
![メンテナンスで予防](http://oyamanoboru-dentalclinic.com/wp-content/themes/dentrance_rp_new/common/img/perio/ph08.png)
歯周病や虫歯は、歯科医院でのメンテナンスで予防することができます。
歯周病や虫歯の原因となるプラークは、自分ではなかなか落としきることができません。
歯科医院でのプロフェッショナルケアなら、専用の器具と技術によってお口を清潔に保つことができます。
入れ歯やインプラントなどの治療においても、定期健診で経過を見守ることで、トラブルを未然に防ぎ、長く使用することが可能となります。
PMTC
歯科医師、歯科衛生士が専門の機械を用いて、歯をクリーニングします。
ブラッシング指導
毎日のブラッシングは、虫歯や歯周病を防ぐためにとても重要です。
しかしながら、磨き癖があったり、奥歯までハブラシが届いていなかったりで、みがき残しがあり、日々のみがき残しが積もり積もって虫歯や歯周病となるのです。
予防歯科では、3~6ヶ月ごとの定期健診で、患者さんお一人おひとりに合ったブラッシング方法や、ハブラシ・補助的清掃用具の選び方などをお伝えしています。
予防治療でお口の健康を守りましょう
![予防歯科](http://oyamanoboru-dentalclinic.com/wp-content/themes/dentrance_rp_new/common/img/perio/ph03.png)
これからは、歯が痛くなったり、
違和感を感じてから歯科に通うのではなく、
定期健診でお口の健康を守りましょう。
予防治療でお口の状態を管理し、
清潔な口腔内を保つことで、
歯周病や虫歯を未然に防ぐことができます。
また、お口にトラブルが発生した場合でも、早期発見・早期治療により、最小限の治療で改善できるため、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることが重要となります。
かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所
当院は厚生労働省から「より専門的に予防のためのメインテナンスを行う
『かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所』」に認定されています。
通常では保険の制度上、受診回数に大きな制限がありますが、
この認定により、1か月に1回のメインテナンスの受診であっても保険が適用されるなど、
患者さんにとってメリットが大きいです。
歯科訪問診療
当院では、患者様ご自身又はご家族からの要請はもちろん、
地域のケアマネージャーさんからの要請時にも、歯科訪問診療を行っています。
通院困難な方のところへ出向き、口腔内ケアを行うことで、
お口の機能低下の重症化を防ぐことに努めています。