ブリッジ
歯が1~2本なくなった場合、なくなった両脇の歯がしっかりしている時に、
両脇の歯を支えとして人口の歯を橋のように架けて治す補綴方法です。
入れ歯のように取り外しするものではなく、自分の歯の土台に接着剤で取り付けるものです。
<ブリッジのメリット>
- 自分の歯を土台とするため、違和感が少ない
- 入れ歯のように、食後に取り外して洗う必要がない
<ブリッジのデメリット>
- ない歯の両側の歯が健康であっても、ぐるりと削らなければならない
- 両側の歯に負担をかける
- 残っている歯の状態によってはできない
ブリッジの種類
保険診療・金属のブリッジ
失った歯を含む3本分の型取りと装着合計で20,000円くらいです。(保険診療)
保険外
メタルボンド
金属のフレームにセラミックを焼き付けており、
保険外治療の中で最も歴史が長く、安定したかぶせ物。
色調、形態ともに優れており、
唾液の吸収による変色や口臭の心配もありません。
内側を強固な金属で補強するため、ブリッジなどにも最適です。
ブリッジの場合、失った歯を含めて本数×80,000円+消費税となります。
ジルコニア
人造ダイヤで知られるジルコニアをフレームにし、
セラミックを焼き付けたもの。
大変強く美しく、ブリッジにすることも可能です。
自然の光を透過するため、天然歯との見分けがほとんどつきません。
ブリッジの場合、失った歯を含めて本数×110,000円+消費税となります。
入れ歯
パーシャルデンチャー(部分入れ歯)
虫歯や歯周病などで、歯がなくなったところを補う取り外し義歯が
パーシャルデンチャー(部分入れ歯)です。
フルデンチャー(総入れ歯)
上下どちらかの顎で自分の歯がまったくない場合に、
ハグキ全体で支える形の義歯を入れます。
これがフルデンチャー(総入れ歯)です。
<入れ歯のメリット>
- 健康な歯を削る量は非常に少ない
- 取り外しができるため手入れがしやすい
<入れ歯のデメリット>
- 取り外しが煩わしい
- 見た目が悪くなる
- 噛みにくいものがある
入れ歯の種類
保険診療の入れ歯
保険診療の入れ歯では、レジンというプラスチックを使用します。
強度が劣るため、噛む力に耐えうる厚みを持たせて大きく作ります。
そのため食べ物の味や食感が伝わりにくいというデメリットがあります。
留め金が目立たない・歯肉にフィットする保険外の入れ歯
ノンクラスプデンチャー(部分入れ歯)
金属の留め金がないため、入れ歯とわかりにくく、
審美性にとても優れています。
素材は柔らかく、大きく曲げても割れることがありません。
残っている歯に金属の留め金で固定する保険の部分入れ歯と異なり、隣の歯に負担をかけずにしっかりと入れ歯を固定できます。
費用は150,000円+消費税です。
金属床義歯(総入れ歯)
プラスチック製義歯に比べて
丈夫な素材である金属を使うため、
快適でたわまない入れ歯をつくることができます。
金属ならではの薄い仕上がりは、違和感を少なくし、お口の中を広く感じさせ、熱の伝わりの良さで一層おいしく食事を楽しむことができます。
費用は250,000円+消費税~です。
入れ歯をつくったみなさんへ
入れ歯は異物がお口に入る訳ですので、はじめは違和感があります。
噛むとハグキの当たるところが痛くなったりします。
少しずつ使う時間を長くしながら、当たるところを削って調整しながら慣らしていくものです。
当院では入れ歯をつくった方に「何回でも遠慮しないで調整に来て。」とご案内しています。
患者さんと医院とで、協力して使い勝手のいい入れ歯に育てていきましょう。
インプラント
人工歯根とも呼ばれ、
歯がなくなったところの骨に主にチタンなどの金属を埋め込み、
その上に人口の歯をつくる方法です。
インプラントの埋め込みには外科手術が必要となります。
顎の骨の量が十分にあること、骨の質に問題がないこと、
骨粗鬆症や糖尿病などの全身的な問題がないことなどが前提となります。
また、術後のメンテナンスも非常に重要で、日々の歯ブラシが十分にできないと、インプラント歯周炎という歯周病と同じ症状になり、撤去せざるを得ないことになりかねません。
当院では、入れ歯かインプラントかを選択する場合には、まず入れ歯を作ってみてどうしても慣れないようであればインプラントをご案内しています。
<インプラントのメリット>
- 健康な歯を削る必要がない
- 入れ歯よりも咀嚼能力に優れている
- 見た目の良い歯(人工歯)を装着できる
<インプラントのデメリット>
- 保険がきかない
- インプラントを骨に埋め込む手術が必要になる
- 治療期間が4~6か月と長くなる
- 術後のメンテナンスを怠ると長持ちしない
インプラントの費用
費用は1本350,000円+消費税です。
もし歯がなくなってしまったら
もし歯がなくなってしまったら、
食事も取りづらいし、おしゃべりするのもお口を手で覆いがちになります。
データによれば、歯を失い、
ブリッジや入れ歯を入れずにいると、
認知症のリスクは1.9倍に、転倒するリスクは最大で2.5倍になるとされています。
また、歯がある状態と無い状態では、お顔の輪郭まで変わります。
ブリッジや入れ歯で無い歯を補うことにより、噛む機能が回復していき、お口や顎の周りの筋肉が活性化し、若々しい口元が戻ってくるのです。
もし何らかの原因で歯を失うようなことがおきたら、必要な治療は早めにお受け下さい。